設置パターン2(マウント変更)

【概要】

 2015年にサーキットを再開するにあたって、 車が変更(ER34→WRX STI)となったことから、 気分一新で車載カメラ類も一式変更しました。
今回は、「変な工夫をしなくてもいいものを・・・」と考えながら、 マウント類で取り揃えたアイテムは下記のとおりです。

  • デルキン Fat Gecko クランプ式カメラマウント(DDFG-GATOR)
  • デルキン Fat Gecko 2点支持吸盤式カメラマウント(DDFG-SCTN)
  • イーサプライ iPad・タブレットホルダー(EEA-IPCM-04BK)
  • (※)その他、デルキン用エクステンションシャフト(DDMOUNT-AC-EXT)

 上記を使って、セントラル・鈴鹿で色々試した結果、 今はイーサプライ iPad・タブレットホルダーを利用しています。
しかしながら、使用環境が変われば選択も変わりますので、上記3個のポイントを以下に 記載します。

(参考)各マウントによる撮影動画

3つのマウントによる撮影比較です。

【デルキン Fat Gecko クランプ式カメラマウント(DDFG-GATOR)】

 デルキンのクランプ式マウントについて、 車載カメラマウントとする場合のポイントは下記のとおりです。

  • クランプ式のため、取り付け箇所の太さを選ばない。 ヘッドレスト足のように、細い金属パイプにも取り付け可能。 無論、机のような板にも取り付け可能。
  • クランプ部分は樹脂製のため、きつく締め上げると破損の恐れあり。 また、きつく締め上げても滑るため、滑り止め対策が必要。
  • クランプ部先端の切り込みは、公式サイトのように金網を挟む等には有効。 ただし、ヘッドレストの足等では、逆に太すぎて使えず。
  • 付属のクランプラバーは滑り止めとしての効果あり。 ただし、厚みが約3~5mmあるため、ある程度揺れが発生する。 また、完全に固定できるわけでなく、多少の滑りは発生する。
  • カメラマウント部はシャフト先端にネジが取り付けられているだけのため、 カメラアングルの調整不可。 カメラアングルを調整する場合、別途3ウェイ雲台等の準備が必要

私は、このクランプ式マウントに3ウェイ雲台を取り付け、 さらにリア手すりから紐をかけて引っ張る形で固定し使用しました。
(イメージは、設置パターン1のマジックテープ固定のとおり)

【デルキン Fat Gecko 2点支持吸盤式カメラマウント(DDFG-SCTN)】

 デルキンの吸盤式マウントについて、 車載カメラマウントとする場合のポイントは下記のとおりです。

  • 吸盤式の為、平滑面があれば固定可能。 助手席がRECARO等で、ヘッドレストの利用ができない場合は、 リアガラスやサイドウィンドウに取り付け可能。
  • リアガラスに取り付けた場合、 カメラの仕様(撮影範囲)によってはかなり後ろからの撮影となる。 逆に、カメラの撮影範囲が狭い(一般のビデオカメラ等、広角撮影が難しい物)場合は有効で、 ハンドル・シフト操作等はもれなく記録可能。
  • 強力な吸盤が2個ついているため、しっかり固定されるも、 脱落対策は必須。 特にWRX STI(VAB)のリアガラスのように角度が浅く、吊り下げる状態に なる場合は要注意。

私は、これを使いリアガラス上部からカメラを固定しましたが、 セントラル30分×2本の走行で、1本目終了後に吸盤が2つともはがれて脱落。 2本目は脱落まで至らないまでも、吸盤の一つが剥がれて不安定な状態となりました。
(いずれも脱落防止の紐をリア手すりからかけていたため、大事に至っていません)

脱落の想定理由としては 「ガラス面(又は吸盤面)が汚れていた」 「しっかり固定できていなかった」 「急激な気温の上昇(11月の寒い時期に、ガラス面が冷たい状態で取り付け。 走行後車内温度はおそらく30度以上)」 が考えられましたが、 吸盤に負荷のかかる吊り下げる形の取り付けは避けた方が無難のように思います。
(取り付けるならサイドガラスがベストだと思います)

【イーサプライ iPad・タブレットホルダー(EEA-IPCM-04BK)】

 イーサプライ iPad・タブレットホルダーについて、 車載カメラマウントとする場合のポイントは下記のとおりです。

  • 基本素材は金属製でかっちり作られており頑丈。 シャフト同士のジョイント部も溝が切ってあり、 取り付けネジを締め上げるとかっちり固定される。
  • クランプ部も金属のため、ヘッドレストの足にガタつきなく固定可能。 多少滑る感覚はあるが、紐による固定をせずともカメラがずれることなし。
  • 色々な長さのシャフトが複数同梱されているため、様々な角度に取り付け可能。

ER34で走行しているとき、これが欲しかったというのが正直な感想です。 私の使用環境においてはこれがベストの選択でした。 多少不安があるものの、マジックテープで左右から引っ張らなくてもカメラがずれない為、 当日のカメラ取り付けもずいぶん簡単になりました。

なお、上記マウントはつまみでねじ込むタイプですが、 類似商品の中には、六角ネジで固定してしまうものもあります。 私のようにサーキット走行の都度取り付け・取り外しをするのではなく、 取り付けたままで問題ない人は、そちらを使うのもありかと思います。

設置パターン1

【概要】

 ホームページの検索でこの 「助手席シートへの取り付け」 の記事を見つけ、私なりにアレンジしたものです。 マウント類の紹介で記述した各種アイテムを使って、 助手席のヘッドレストに対してビデオカメラを取り付けます。

[手順1]

手順1

 このパターンで車載カメラ取り付ける時に使う道具一式です。

  • デジタルビデオカメラ
  • クランプ
  • 3ウェイ雲台

これと、あと荷造り等で使うマジックテープ(後述)と、 クランプとヘッドレストの足の間に挟みこむための鉛の板を使います。


[手順2]

手順2

 ヘッドレストの足は細いので、そのままだとクランプをとめられません。
そこで間を埋めるものとして、 やわらかく加工しやすい鉛のシートを巻きつけます。 (鉛のシートは滑りやすいので、 何らかの金属ブロックで型を合わせて 取り付けしたいところです)


[手順3]

手順3

 鉛シートで太さを稼いでおいて、 そこにクランプをしっかり止めます。 このとき、ある程度台の部分を水平にあわせておきます。
(最終的に3ウェイ雲台で画面見ながら調整するのでここは適当です)


[手順4]

手順4

先ほどとめたクランプに、3ウェイ雲台を取り付けします。 3ウェイ雲台の首に巻きつけている紐は、 事務処理でよく使われる綴じ紐です。 (マジックテープでの固定に使います)


[手順5]

手順5

 そのままカメラを載せると、クランプが滑って走行中にカメラがずれます。 そこで、後部座席用の左右の手すりを使って固定します。 荷造り用のマジックテープで、 手すりと3ウェイ雲台に巻きつけた紐を しっかり引っ張りながら固定します。


[手順6]

手順6

 反対側も、マジックテープを使って固定します。 これで左右から力がかかるので走行中にどちらかにずれることがなくなります。
ちなみに、雲台に直接マジックテープを巻きつけると、 こすれたときにガサガサと音がします。 なので、間に紐を介して固定しています。


[手順7]

手順7

あとは、雲台の上にカメラを設置し、 カメラのモニターを見ながら雲台で 向き・傾き を調整すれば完了です。


【メリット・デメリット】

この取り付け方法のメリットは次の通りです。

  • ロールバーなどが無くても取り付けできる。
  • ウィンドウにフィルムを貼っていて、吸盤タイプが使えなくても大丈夫。
  • 大きな道具を使わないので、持ち運びなどが非常に楽。

逆に、デメリットは次の通りです。

  • 取り付けに使うクランプや雲台は結構値段が高い (といっても、吸盤タイプのしっかりしたカメラ固定用金具よりは安いかな)。
  • 同乗走行は難しい(助手席にカメラついていれば当然ですね)。
  • カメラの位置が手前過ぎるので、ハンドル操作等を一緒に記録できない。

で、最近は 「ハンドル操作等を一緒に記録できない」 というデメリットが気になって、 次なる装着方法を検討中です。

[補足] (2006-07-08 追記)

 上記デメリットを解消するために、 「後部座席上部の手すりを使った取り付け」 「リアガラスへの吸盤を使った取り付け」 をテスト・検討しましたが、 今ひとつだったり、追加投資が1万円以上ということで... 以前お話を聞いたことがある 「ワイドコンバージョンレンズ」というものを導入してみました。

取付前 取付後
(左が取付前、右が取付後)

物自体は、周辺機器のページに記載しているもの(0.6倍)で、 値段も6000円ぐらいですから、 既に何らかのマウントを購入済みで、 「もう少し広い範囲が撮りたい」 と考えられている方 は検討されてはいかがかと思います。

ちなみに、まだ取付用具を購入されていない方は... 上記は参考として、 最初から取付場所・取付用品を検討 されたほうが良いかもです。
(私は結局、 全部あわせるとリアガラス取付のマウント買うだけの費用がかかっちゃいました)

ガイド
使用方法(車載カメラの設置)