はじめに

 色々なホームページでサーキット走行の情報が記載されていますが、 ここでは私がサーキット走行してきた経験(といってもまだまだですが) から、「今からはじめよう」と思っている方々の参考になりそうなこと を書いてみようと思います。

 ここで私が書く内容の対象は、元々の私のように 「サーキット走行してみたい」と考えつつも、「今ひとつ踏み切れない人たち」です。 それから、念のために書きますが・・・

ここに書いてあることはあくまで私の個人的な考えですから、
参考にするかどうかは読まれた方自身の責任で判断してくださいね。

メリット・デメリット

 まずは走行のメリット。 以下に私の感じたメリットを書いてみたいと思います。

メリット 解説
(1)「気兼ねなく」アクセルを「底まで」踏み込める。

 なんといっても、この一言に尽きるのではないでしょうか? 高性能になった昨今の車。 はっきり言って、その性能を公道でフルに発揮することは不可能だと思います。 しかも必要以上のスペックだから、いつもメーターとにらめっこ。 そして警○の方々の存在を気にしてみたり・・・

サーキットには制限速度なんてありません。
(一部ピットレーン等は除く)

思う存分アクセル踏んで、レブリミット手前までエンジン回して、 そこでおもむろにシフトアップ・・・ こんなこと、周りの目を気にせず出来る環境はサーキット以外にありえません。

(2)車・自分の限界を知ることが出来る。

 これも大きなメリットの一つ。 どの程度の速度でコーナーを曲がれるか? フルブレーキで減速した時、どの程度制動距離が必要か? そして、雨が降るとそれらがどのように変化するか? こんなこと、公道で試そうものなら命がいくつあっても足りません。 その命も、自分だけなら自業自得ですが人を巻き込もうものなら・・・
 その点、サーキットは公道に比べれば随分安全。 そもそも

一方通行なので対向車は無し。

しかも、基本的にサンドトラップや タイヤバリアーなどの

万が一の安全設備もある。

ここで車の限界を知っておくと、公道走行できっと無茶出来なくなります。

(3)車のメンテナンスに気を使うようになる。

 普通、町乗り中心の乗り方だと メンテナンスといってもせいぜいオイル交換ぐらいではないでしょうか? 性能・耐久性が飛躍的に向上した今の車なら、 それで十分といえばそうかも知れません。 でも、タイヤの空気圧不足によるバーストやブレーキ系のトラブル。 普段気をつけておけば回避できるトラブルが未だ存在するのも事実。
 サーキット走行を始めると、嫌でも車のコンディションに気を使います。 何せ

170km/hからのフルブレーキなんてざら

ですから、 ブレーキが気にならないほうがおかしい。 更に、激しいコーナリングでタイヤの表面はベタベタ溶けて、 空気圧が0.5ぐらい跳ね上がります。嫌でも調整せざるを得ません。

(4)とにかく楽しい!

 (1)~(3)でもっともらしいことを書きましたが・・・

すべてはこの一言に集約されるかも

思う存分車を走らせるのは本当に楽しいですよ。 それに、色々考えて、その結果がタイムに反映された時とか・・・

してやったりって気分

です。

私はこの中でも(1)と(4)を大きなメリットとして感じたので、 サーキットに走りに行くことにしました。

 ただ、いい事ばかりではなく、 それなりにリスクもありますので念のためそれを次に書いておきます。

デメリット 解  説
(1)お金がかかる

 まずサーキット走行自体の走行料金が必要です。 ガソリンや高速代、それに場所によっては宿泊費も必要です。 また通常走行ではありえないほど車に負荷がかかりますので、 当然車にはそれ相応の負担がかかり、消耗品の消耗度も激しいです。 ブレーキパッドなんて、何回か走れば交換せざるを得ません。 タイヤもすごい勢いで減っていきます。 無論、普段のオイル交換も3000kmなんていってられません。

(2)車を失うかも・・・(クラッシュ等)

 先ほどのお金に関係しますが、一番お金がかかるのが

「車を失ってしまう」

という状況。 私自身、何度か「終わった!!!」と思った瞬間がありました。
特に、サーキット21走目の鈴鹿 ( ビデオ を参照)・・・ この時は単に自滅でしたが、 何度かコース上を横になった車にふさがれたこともあります。 無理やり前に入られてあわてたこともあります。

(3)怪我するかも・・・

 2004/12/04現在、 私の走った走行枠で救急車が出る騒動になったことは無いですが、

クラッシュ=事故∈怪我

ということで、これもリスクの一つでしょう。

決して脅かしているわけじゃなくて、要は

走行時違和感(体調・車)感じたら早々に切り上げるとか・・・
「~だろう」「~違いない」なんて運転をしないとか・・・
マメに車の点検を実施するとか・・・

人も車も無理せず走っていれば、 そうそうクラッシュすることも無いでしょうし、 車もトラブルが出にくいと思います。

(参考)お金について

 上で「お金がかかる」と書きましたが、 大体いくらぐらいかかるのか私の場合を例に記述しておきます。 なお、道中のガソリン代・高速代と宿泊費は 人それぞれ・場所により異なるでしょうから、そこは省きます。

【1回辺りの平均金額】
走行料金 約18,000円(全30回の平均値、ライセンス料含む、回数券考慮せず)
ガソリン代 約6,000円(サーキット消費分相当、往復の道中は含まず)
オイル交換 約6,000円(10,000円のオイルを、走行2回に1回交換した場合、エレメント込み)
その他 約6,000円(パッドやブレーキオイル等の30回走行時の1回辺りの平均値)
合計 約35,000円

長期にわたってのメンテナンス費用(タイヤ代)や 車のバージョンアップ(ラジエーター交換等)は含めずの金額です。 この金額に、道中の交通費や宿泊費、それに食事代などが必要になります。

車・身の回りの準備

 さて、サーキットを走ると決めたらまずは身の回りの準備。 まず車についてですが、サーキット走行に備えるならまずは

オイルの類(エンジンオイルやブレーキフルード等)と
ブレーキパッドの交換

でOKと思います。 サスペンションやタイヤ、 マフラーなんかを変えるのも気分が盛り上がってよさそうですが、 金銭的にもかなりのものになってしまいますので、 とりあえずサーキットへ走りに行くなら各種オイルを総取替えして、 パッドをスポーツタイプ (NISMOならS-tune、要は500度程度まで対応のもの) に換えれば安心して楽しめると思います。

 車の方の準備はこのくらいにして、 次は身の回りの準備。 参加する走行会 (イベント) によって色々あると思いますが、 間違いなく必要になるものは

ヘルメット・グローブ・長袖、長ズボン

だと思います。

 ヘルメットについてはホームセンターに売っているバイク用の激安品でOK。 フルフェイス型とジェット型と有りますが、 どちらでも好みで選んでいいと思います。 ただし顔がバイザーできちんと隠れる物にしておいた方が間違いないです。 今はやり(?)のキャップ型は駄目です。 もし今後も続けていくなら、 思い切って自動車用 (安いもので3万前後) を買ってしまうのもありかもしれません。

 グローブはカー用品店に売っています。 基本的に指の先まで覆うタイプでないと駄目のはずです。 これについてはピンキリで、 数千円程度から2万円弱まで幅広くありますが、 どうせ汚れるものですから 薄手であまり違和感を感じにくいものを選べばよいのかなと思います。

 長袖・長ズボンは・・・ 適当に今ある服から見繕いましょう。 ただ、締め切った車内で緊張しながら運転するので結構汗をかきますから、 着替えがあったほうが良いです。

 あと、手持ちのもので必要なものとしては

ビニールテープとガムテープ
最低限の工具類(タイヤ脱着用)
空気圧計・空気つぎ

テープ類はゼッケンを張ったり、 ライトをテーピングするのに使います。 工具類は何かの影響でタイヤ交換が必要になるかも知れませんから、 車載工具程度は持っておくべきです。 ナンバーなどを外すならドライバーも必要ですね。 そしてサーキットを走ればタイヤの空気が熱膨張して空気圧が跳ね上がりますから、 途中で適切な圧に調整する必要があります。 また、空気を抜けば、事後で空気を補充しないといけない。 ですから空気圧計と空気つぎは持っておくべきだと思います。

 あと、私が持ってて助かった(持ってたら良かったのに)と思ったものが

座布団(椅子)・敷物

です。
サーキットのPITって座る場所が無いです。 それにいつも晴れというわけじゃなく、 雨も降ったりしますので、 地面がぬれてたりすれば、 何らかの敷物があったほうが待ち時間とかが随分楽です。

(参考)私の持ち物

ここで、参考までに私がいつも持っていくものを羅列します。

(工具類)
  • 車載ジャッキ(普段車に積んでいるものです)
  • ドライバー(主にナンバープレート外し用)
  • ソケットレンチ(適当にホイールナット用の他数種類)
  • トルクレンチ(走行前の増し締め用)
  • キャリパ戻し(緊急用ですが・・・実は一度も使ったことが無いです)
  • 空気圧計(走行前・走行中のタイヤの空気圧調整に使います)
  • 空気つぎ(走行後、空気を補充する為に使います。 足踏み式ですが、疲れるので電動が欲しいところ)
  • タイラップ(万が一の補修用・・・そんなに嵩張らないので持って行きます)
(テープ類)
  • ビニールテープ(テーピング用、ゼッケン貼り付けにもつかいます)
  • ガムテープ(計測器貼り付け用。白色です)
  • マジックテープ(これは車載カメラの固定用です)
(服等)
  • ヘルメット(必須アイテムです)
  • グローブ(必須アイテムです)
  • ドライビングシューズ(必須アイテムではないですが、 なんとなく気持ち切り替え用として)
  • 着替え(私にとっては必須アイテムです。下着まで持って行きます)
  • タオル(私にとっては必須アイテムです)
  • 洗顔シート・ボディーシート (着替える時に使えば、帰りもさわやかにすごせます)
(その他)
  • 洗車シート(「ふ○ピカ」等。 テープを貼る場所のゴミ取り用。 走行後のホイール掃除にも使えます)
  • メガネふき(ヘルメットのバイザーをふき取る為に使います。 拭き跡が残らないので気に入ってます)
  • 雑巾類(使い捨てのものを持っていきます。 洗車シートで拭いた後はテープが付き難いので水ぶきすると良いかもしれません)
  • 古いブレーキパッド(未だ摩材が残っているものを、緊急用で持ってます)
  • ビデオカメラとマウント(後で走行振り返るために使ってます)
  • デジカメ(まぁ、せっかくだから記念のために・・・)
  • P-LAP (鈴鹿だと計測器の貸し出しが無いので、タイム計るなら必要です。 セントラルも使えるといいのですが・・・)
  • 座布団(これは普段から車に乗っているものです)
  • おにぎり・お茶(道中のコンビニで調達します。朝食・昼食分)

これに加えて、夏場なら簡易クーラーボックスを準備して、 その中にコンビニで買ったロックアイスを入れて、 お茶やおにぎりを入れる冷蔵庫代わりに使ってます。

(参考)もしも・・・

 で、ちょっと脱線しますが、 ここで 「もしも私が今から新しい車(ER34)を手に入れて、 サーキット走行を始めるなら何から手をつけるか?」 なんて事を一覧表でまとめてみます。 「公道」と書いている部分は「サーキット走行はしない場合」のお話。 「サーキット」の中で「試し」が「何はさておきとりあえず走りに行く時」、 「趣味」が今のように 「べったりはまり込んだ時」 に導入を考える尺度を書いています。

【『もし私が1から始めるならどうするか?』の一覧表】
サーキット(趣味):のめり込んだ場合
サーキット(試し):まずは数回、 公道:普通の町乗り
◎:絶対交換、○:多分交換、△:交換は微妙、×:交換しない

パーツ 走行ステージ 補足説明
サーキット 公道
趣味 試し
エアロ 見た目の優越感だけですね。 サーキット走行で特に効果があるわけでもないですし、 公道でも、車高が低くなるので使いにくくなります。
(見た目の良さで、"×"に出来ない)
リミッターカット × リミッターカットはよほどの規模のサーキットでないと不要。 カットしたければ、1~2万ぐらいで色々有ります。 鈴鹿を走るなら必須です。
メーター(水温計,テクトムの簡易タイプ) × サーキット走行するならつけると思います。 (1万円ぐらいで安いですから)
町乗りのみなら、かえって不安を煽るだけなのでつけません。
シート(RECARO等) これは意味ありのパーツですが、 初めのうちは4点式シートベルトで対応可能と思います。 着座位置が低くなる点はメリットでもあり、 デメリットでもあるような気がしますね。
4点式シートベルト × シートとの合わせ技で、サーキットだと効果大です。 というか、運転に集中するなら必要でしょう。 ただ必ずしも必要かといえば、そんな事は無く、 しばらく走ってからでも良いかも知れません。
公道は使用不可ですから当然"×"。
サスペンション × サーキットではおそらく効果的です。 また、気持ちよく走行できます。 ただし、公道だと乗り心地が悪化して、 人を乗せる時に気を使います。 車高も低くなれば、車は使いにくくなりますから。 所詮町乗りとの両立なんて無理です・・・ 程度の差はあると思いますが。
(多分両立してると思っているのは運転手だけと思います)
割りきりが必要なパーツです。
スタビライザー × 正直、効果のほどは判りません・・・ タイムアップしたのがこれのおかげかと思えば多少意味あるかもしれません。 ただ、良くも悪くも影響をあまり感じないので、 気になる場合はつけることもありかもしれません。
タイヤ(ハイグリップタイプ) 安全性を考えれば、変えても良いと思います。 ただ、純正のタイヤに余裕があれば、 それがつぶれてからでも遅くないでしょう。 所詮消耗品です。 高いの入れても、サーキット走ればあっという間にボロボロです。
ブレーキパッド(スポーツタイプ) × サーキット走るなら一番に交換します。 色々有りますが、~500度程度で十分だと思います。 ~800度のものは、リスク(音や減りなど)が大きいと思います。
私の使っているPFCのストリート用は、鈴鹿45分連続走行でも大丈夫で、 30分ぐらいなら全然平気です。
(2005/02/25追記)
PFCの後、NISMO R-tune(200~800度)を試したのですが、 結構いい感じで効いてくれます。 もしかしたら、最初からこれの方が良いかもしれません。
ブレーキホース (ステンレスメッシュなどの強化品) × これは・・・「安心」の為に入れるはありでしょう。 ただ、純正でもそうそうホースが裂けることも無いと思いますし、 私には正直差が分かりません。
(安心感で"○"ですね)
エアクリーナー(純正交換タイプ) これはパーツ云々というよりは、メンテナンスに属するような気もします。 どれを選んでも問題なしで、良くも悪くも影響が無いです。
マフラー × × 私が取り付けて後悔しているパーツの一つで、 公道では本当に気を使います。 何より私が今まで忌み嫌っていた車と一緒になってしまったことが・・・
純正のマフラーを保管しておけば、 ブーストアップ等実行した時に必要か不要か比較ができましたね。
(どこかに落ちてないかな>純正マフラー)
ラジエータ(強化タイプ) × 冬のみ走るならそれほど必要性は感じませんが、 私みたいに真夏でもサルのように走るなら必須とおもいます。 で、公道ではいらないパーツです。 大体10年以上のれる素の状態で100度越える事だってあるんですから。 それに、オーバークールはエンジンに良くないです。
オイルクーラー × × (2005/03/18:追加)
走行会のタイムアタック(フリー走行)ではいらないかもしれません。 油温あがればクーリングすればいいですし・・・ また、RB25やSR系のエンジンのエレメントの部分はアルミブロックで、 通常のキットだとトラブルが出やすいそうです。 (で、エレメント移設タイプにすると、値段が倍・・・)
LSD × 公道だと不要と言い切ってよいと思います。

エアクリーナーとマフラーで"-"としているのは、 のめり込めばきっと「ブーストアップ」とか考え出すと思うので、 その時次第ということです。
#多分、一旦純正のままコンピューターやブースト圧をいじって、 その状況で判断かな。
##可能な限り、いじくらない方向で動くと思います。


分かりにくいかもしれませんが、 始められる時に何処まで車をいじくるかの参考にでもしてもらえればと思います。

走行会など

 サーキットを走ると決めたら、 車や身の回りの準備をしながら 「何処」を「何時」 走るかを決めて行くことになると思います。

 サーキットは、 ミニサーキットまで候補に入れると日本全国津々浦々、 色んなところに存在します。 ホームページの検索で 「サーキット」 をキーワードで検索すれば、かなりの数が見つかると思います。

 で、ホームページ検索でめぼしいサーキットが見つかれば、 後はそこでの走行イベントを探すだけ。 これもサーキットのホームページに記述されているものもあれば、 雑誌などで書いているものもありますので、 色々調べてみましょう。

 ある程度目をつければ、 後はそのイベントの主催者に連絡を取り色々聞きましょう。 始めてて不安一杯なら 「初サーキット走行者に対するサポートがどうか?」 を忘れずに聞いておいたほうが良いです。
ここでよく言われるのが 「始めはミニサーキット(3速がメインの規模)で何回か走って、 その後ちょっと大き目のサーキットを走ったほうが良い」 というお話。 私自身、鈴鹿の南コースが1回目ですし、 その考えはあたっているような気もしますが、 一番気をつけるべきは

初心者向けの走行会(走行イベント)を選ぶ

事だと思います。

規模が大きいサーキットでも、 周りのサポートがしっかりしていれば安心して走れます。 逆にミニサーキットでも、 玄人の集まりだとかなり精神的に厳しいことになり、 「もう二度とサーキットなんて走らない!」 なんて事になる可能性があります。

で、私なりに色々走った中で 初っ端の走行にお勧めっぽいものをピックアップしてみます。

イベント名[コース] 所  感
鈴鹿ドライビングレッスン(初級)
[鈴鹿サーキット南コース]
 私の中で間違いなくお勧めできるのがこれです。 スケジュールは丸1日。 講師はプロドライバー。
 気になるグループ分けは、事前のアンケートで 「本当の初心者」 と 「ある程度の経験者」 で分けてくれます。 (レッスン内容も多少違います)
 午前中にサーキット走行に関する講義があり不安を拭い去ってくれます。 また「スラローム」「コーナリング」「ブレーキング」 という基本動作を実際のコース上で繰り返し練習できます。 当然プロドライバーのアドバイス付。
 そしてフリー走行までにプロ先導での完熟走行が6周程度。 ここまでやりますから、 ある程度コースも覚えてきて、 フリー走行もいくらか安心して望めます。
 そして最後には国際コースの体験(先導)走行もありますから、 夢も膨らむってもんです。

 家族連れなら2日ぐらい確保し、 1日目はドライビングレッスン。 2日目は遊園地で遊べば家族みんなが楽しめます。
TIWP
[TIサーキット]
 最近TIWP (TIウィークデー・パワーズ) ではカテゴリー分け(超ビギナー・ビギナー・ベーシック) がなくなったので分かりませんが、 もし「超ビギナー」があるならこれもお勧めです。 特にレッスンがあるわけではないですが、 他のカテゴリー(ビギナー・ベーシック) や一般の走行会比べて台数が控えめで走りやすいです。

現時点(2004/12/04)でTIWPは 「お試し走行会」 という扱いのようですから、 ひょっとするとTIWP自体お勧めになってるかも知れません。
すいチャレ
すいチャレビギナーズ
[MINEサーキット]
 こちらも前述の2つと同様サーキット側で主催してくれているイベントです。 TIWP(超ビギナー)と同様、 一般的に行われる走行会に比べ台数が少ないですし、 台数がある程度になれば、 熟練度に応じてグループ分けしてくれるようです。

 で、私は参加していないので分かりませんが、 ホームページを見ると 「すいチャレビギナーズ」 というイベントもあるようですので、 すいチャレの雰囲気からすると、 こちらの方は間違いなくお勧めだと思います。

その他にも、調べればきっと色々あると思います。 私がよく参加している ドッグファイト・プロさんが開催しているサーキット練習会でも、 事前にお話すれば同乗走行とか対応してくださるみたいですし、 もしレッスン的なものが見つからなくても、 前もって主催者の方と色々お話しておくのも手かもしれません。

で、ここまで書いてなんですが、一番理想的なのは・・・

経験者や知人と一緒に参加する。

ですね。

厳しい走行会でも、 知った人が近くにいると本当に安心感が違いますし、 何より楽しくすごせます。 私は始めの2回を単独で走行しましたが、 すごく寂しく不安だった事を覚えています。
#よくリタイアしなかったものだと、自分で妙に感心してみたり・・・

(参考)サーキットの大きさ比較

 ここで参考程度ですが、 私が走ったことのある 「鈴鹿」「セントラル」「TI」「美祢」 サーキットの縮尺比較をしてみます。

サーキット規模比較

 なんとなく、美祢・TIがもう少し大きく、 鈴鹿は一回り小さくした方が良いような気もしますが、 概ねこんな感じだと思います。

 私の走り方で間違いなく180km/hを越えるのは鈴鹿だけです。 セントラルは、バックストレートエンドが大体4速7000rpm弱ってところ。 TIも大体同じ。 美祢はストレートエンドで4速吹け切りのぎりぎりだったので、 手前(6000rpm弱)で5速にあげてました (ぎりぎりまで引っ張ると、5速にあげた途端ブレーキ踏む感じでした)。 美祢は立ち上がりが2速の速度域なので、 マップ上は長いのですが、 加速時間がかかるためストレートエンドの速度は TIやセントラルよりちょっと速い位です。 (TIやセントラルのバックストレートは3速立ち上がり)

(参考)ライセンス

 ちなみに、 何度かサーキットを走ると頭をよぎるのが 「サーキットライセンス」 をどうするかということ。 私は鈴鹿サーキットとセントラルサーキットのライセンスを取りましたが、 何処も基本的に4万円前後の初期費用がかかるので、 結構躊躇すると思います。 ですので、 私がライセンスをとって感じた感想を以下に書いて見ます。


ライセンス枠 一般の走行会
メリット
・走行料金が安い
 ※場所により差があります
・予定が比較的自由に組める
・台数が少ない
・気楽に参加できる。
・レッスンなどの付加価値が
 ある
・模擬レースなどが楽しめる
 ※イベントにより異なります
デメリット
・ライセンス費用(年会費)がか
 かる
・基本的に走行のみでイベント
 無し
・タイムとにらめっこの走行に
 なりがち
・取得したサーキットのみ適用
・台数が多い
・日程の自由が利かない

 走行料金については、 サーキットにより差がまちまちです。 鈴鹿サーキットとかであれば、 ライセンス枠なら50分で12,000円ですが、 普通の走行会だと20,000円ぐらいからと差が大きいです。 ですが、 セントラルサーキットはどちらも6,000円ぐらいなのであんまり差が有りません。

 予定が自由というのは相当大きなメリットだと思います。 走行会と違ってライセンス走行枠は比較的多く用意されていますし、 週末・休日以外であれば そうそうライセンス枠が定員で一杯になるということが無いでしょうから、 極論朝思い立って 「今日は走りに行こうか」 なんて事が可能です。 特にセントラルなどほぼ毎日走行枠があります。

 台数の少なさは、 メリットでもあり、 逆にデメリットにもなります。 前後をあまり気にせず走れるというのは大きなメリットですが、 逆にそういう状況だと 「他の車の走り方(ラインどり、コーナリングスピード等)を参考にする」 のは難しいです。 目標がないと、 頭抱えながら走行することになる可能性が高いです。

 結論として・・・ 年に数回といった程度ならあんまりライセンスのメリットは無いと思います。 それに、 初めはやはりある程度の目標があったほうが良いと思います。 でも回数重ねてきて 「思いっきりのびのび走りたい!」 ということならライセンスもありかと思います。
#少なくとも2ヶ月に1度走りに行くなら、検討の余地ありと思います。

ちなみに私がライセンスを取るのを決めた理由は、

鈴鹿サーキットは走行会が圧倒的に少ないし、
セントラルサーキットの走行会は基本的に台数が多い。
なにより、『思う存分サーキット走行が楽しめる』

からです。(タイムは遅いですが、走るの大好きですから)

さらに参考として、 私が参加した範囲での 各サーキットのライセンスと走行会での費用比較をしておきます。

コース
ライセンス料/走行費 走行会費との比較
鈴鹿サーキット 年会費・入会金:40,000円
 (初回走行料金含む)
更新費用:24,500円
走行費(50分):12,000円
 (25,000円で非会員も走行可)
計測器:無し
 (P-LAP対応)
以前参加した一般の走行会だと23,000円(50分×1、計測費含む)
P-LAPの代金(28,000円)を考えると
[5回走行]
 (会員)68,000+12,000×4=116,000円
 (非会員)23,000×5=115,000円
[6回走行]
 (会員)68,000+12,000×5=128,000円
 (非会員)23,000×6=138,000円

∴走行50分×6回で入会金の元が取れます。
セントラル
サーキット
年会費・入会金:49,000円
更新費用:29,000円
走行費(30分):5,700円
計測器(1日):2,100円
ドッグファイト・プロさんの走行会の場合、
走行料金:6,000円(30分)
計測料:2,000円(1日)
1回辺り、30分×2本とすると計測器込みで走行料金の差が500円。
この差額で49,000円の入会金の元を取ろうと思えば、
49,000(円)÷500(円/回)=98(回)

∴元を取ることは考えない方が・・・

まぁ、お金だけではライセンスの価値は測れません・・・

何しろライセンスは天気が選べますよ!

朝起きて、 晴れを確認した後おもむろに出かけるという・・・ 私がライセンス取って一番良いと思ったのはこの点ですね (雨は嫌ですから)。

走行当日

 さて、 当日になれば受付までにサーキットへ向かうことになりますが、 このとき出来ることならば

受付1~2時間程度前に現地入り

した方が良いと思います (私はよく寝坊してぎりぎり・・・ 下手をすると思いっきり遅れちゃいますが)。

理由は 「PIT(駐車場所)を確保する」 「落ち着いて準備する」 為です。

 PITの確保ですが、 通常であれば自分の参加するイベント以外にも 2,3同日に走行会が模様されている場合があると思います。 そうなると車を止める場所は当然制限されます。 結構止める場所って少ないですよ。 二回目に私がセントラルサーキットの走行に行った時は、 止める場所が無く何度かパドックを往復した記憶があります

 それから 「落ち着いて準備する」 についてですが、 走行前の準備って結構時間がかかります。 「テーピング」 に始まり、 「荷物おろし」 や 「シート位置・空気圧調整」 等1時間ぐらいあっという間です。 それに、 走行開始までのすべての時間が準備に使えるわけじゃなく、 それまでには 「受付」や「ドライバーズミーティング」 などがあります。 ですから、 「準備に1時間」「受付・ドラミで1時間」「予備で1時間」 ほど考えておいた方が、 あわてず落ち着いて走行に臨めます (あわててると、ろくなこと無いですよ。 走行まで「暇!」ってぐらいがいいと思います)。

 ここで、私の一般的な当日の流れを下に書きます。

時間
作業 参考
受付1~2時間前 走行前準備
・荷物おろし
・テーピング
・タイヤの空気圧調整
・シートポジション調整
ヘルメットなどの準備も忘れずに。 ナンバーを外すとかの作業もあります。 あんまり冷却効果は感じませんが、 気持ちが違うような気がします。
あと、このとき他の走行があれば、 参考に見ておくといくらか落ち着きます。
(逆に緊張することもありますが・・・私のように)
受付時間 ・受付
おそらくこのとき計測器を申し込んでいれば渡されるはずです。 あと、ゼッケンも配られると思います。
ドライバーズミーティングまでに、 計測器とゼッケンを車に貼り付けときます。
ドライバーズミーティング ・走行の説明
走行にあたっての注意事項(フラッグなど)の説明や、 その日のコースのコンディションの説明などが有ります。
待ち時間 ・最後の確認
走行までいくらか間があるでしょうから、 最終確認等されるといいと思います。 準備が終わってなければ、この時間で片付けます。
※鈴鹿のライセンス走行はほとんど時間無しです。
走行開始 ・走行
イベントにより「先導走行」が入ったり、 いきなりフリー走行だったりします。 走行については、 私はとやかく言える立場じゃない (タイムを見れば一目瞭然) のですが、あえて言うなら
・前以外にも気を配る
・無理はしない
が、無事に走行を終える秘訣かも。
走行終了 ・片付け
・終了ミーティング
走行が終われば、あとは片づけして帰ります。
また、イベントによっては終了時にミーティングが有る場合もあります。

ちなみに、私が走行会に参加して、 いつも気になることがあります。それは、

ピットアウトすぐの 1~2コーナーをアウトに出る人がいる

ということです。

大概、コースインして始めの1~2コーナー (鈴鹿・セントラルの場合) はインベタ走行が「絶対」です。 耳にタコが出来るほど説明を受けます。 そんな、わざわざ「禁止」と言われている事をする人が多いこと・・・

「禁止といわれていることはやめたほうが良いです」

周りで見ていると、 あんまりいい気分しませんし、 恥ずかしいですよ。

(2005/03/18編集)
後、 先導走行などでタイヤ暖めるために車を左右に揺さぶるってのも、 サーキット側からすると基本的に禁止のようですね。
#鈴鹿サーキットで聞いたお話です。 確かに、2,3周走れば十分暖まりますしね・・・
##私何回かやったことありますけど。(^_^;

事後メンテ

 さて、思いっきり走った後は体ヘトヘトでしょうが、 体と一緒で当然

車もヘトヘトになっています。

サーキット走行を終えた後は、 日を改めて車のメンテナンスをしてあげてください。

 オイル交換ですが、 多分走行2,3回に一度はやってあげたほうがいいでしょうね。 ブレーキパッドのチェックも忘れずに。 それと、 ブレーキフルードとかも違和感あれば交換してあげましょう。 他のオイル類 (LSDオイルやギアオイル) なんかも、 普通よりはこまめに交換してあげてください。

多分、マメに換えていれば、 そうそう車も壊れません。

 タイヤについては、 もし前後サイズが一緒なら、 サーキット走行ごとに「前後ローテーション」を行い、 何度か走行した後「左右の組み換え」をしてあげれば、 均一に減っていくので最後まで使い切れます。 私は、RE-01でこの周期を失敗してしまい、 結構減りに差が出てしまいました。

ここできちんと事後メンテしておけば、 次回走行との間に間が無ければ事前の準備費用も抑えられますし、 何より安心して楽しめますから。 ぜひとも念入りにしておいてあげてくださいね。

おわりに

 長々と書いてしまいましたが、私が言いたかったのは

サーキット走行は特別なことじゃない

ということです。なにより

思いっきりアクセル踏むのは楽しいですよ!!

ですから、 皆さんも興味があればぜひとも近くのサーキットの走行会に行ってみてください。

楽しめる上に、勉強になること請け合いです。

ガイド
サーキット走行のすすめ